住宅営業ノウハウVol.61

完成現場(モデルハウス)でのプレゼンテーション
以前にも説明しましたが、営業マンの商談で、現場やモデルハウスでのプレゼンテーションについて考えてみたいと思います。
まず、完成見学会現場やモデルハウスに足を運ぶお客様を考えてみましょう。
1.ご夫婦で来られたお客様
2.家族全員で来られたお客様
3.同居する予定はないが、ご両親が一緒について来られたお客様
4.一人で来られたお客様
5.友達同士で来られたお客様
6.雨の日に来られたお客様
7.平日の昼間に来られたお客様
8.開場と同時に一番で来られたお客様
9.閉場間近に来られたお客様
10.テレビコマーシャルや通りがかりで見た家を見学に来られたお客様
11.イベントに誘われて来られたお客様
と、様々なお客様が来場されます。
いずれのお客様も何らかの「用」があってご来場されています。
どんな理由にせよ、当社の完成現場に足を運んでいただいた大切なお客様であることに変わりはありません。
この時点では、お客様の第一印象でランクを決めず、まずは来場に感謝しましょう。
「ようこそいらっしゃいました。」
営業担当は、常に感謝の気持ちでお客様をお迎えすることが大切です。
(1)実証、確認していただく
パンフレットや資料で説明した自社の商品・サービスの特徴や利点が実際にその通りかどうかを、体感することでお客様に確認していただきます。
・ドアを開ける
・リビングのソファに座る
・階段を上り下りする
というような体感と、
「天井までの高さは2メートルあります」
「ここは1メートル20センチありますので、車椅子でも楽に通ることができます」
という具体的な数字を伝えることで、実証と確認ができます。
(2)疑問、不安の解消する
現場やモデルハウスを歩きながら、これまでに出てきたお客様の不安や疑問点を解消していきます。
客「木造は寒いというイメージがあるんだよね」
《例》「そうですね。
今までの木造住宅では、マンションと比べるとそのように思われる方が多いようです。
ただ、弊社の木造住宅は高気密、高断熱仕様なので、部屋の温度、湿度をできるだけ外へ逃がさないように工夫しています。」
客「年寄りがいるんだよね」
《例》「バリアフリーの設計です。
特にバスルームとトイレを歩いてみてください。」
(3)体感していただく
キッチンからお茶を運ぶ動作を奥様に体験していただきます。
生活導線は、キッチンからリビング、玄関からクローゼットなどを歩くことで確認ができます。
ドアの開け閉め、照明のスイッチなども、実際に試していただきます。
五感で感じることにより、営業担当の言葉、パンフレットの写真、数字などが、お客様の記憶に残っていきます。
(4)次の面談につなげる
モデルハウス内でのプレゼンテーションにより、自社の商品・サービスがどのようにお客様の問題点を解決し、ニーズを満たすかについて、より理解を深めていただきます。
この理解が、次の面談に結び付いていくのです。
(5)営業担当に対する信頼感
お客様は、営業担当の対応、知識、説明の仕方などで会社を判断しています。
・お客様ときちんと目を合わせない
・笑顔がない
・気のない返事
・「たぶん2メートルはあると思いますよ」という曖昧な説明
・一方的な売込み
これらのような対応では、お客様からの信頼を得ることはできません。
態度、行動、話し方、説明の手順などには、十分に注意を払います。
営業担当の応対は、そのまま、会社の体質、安全性、信頼性につながってきます。
「最後は営業担当の応対の良し悪しで決めた」というお客様も多いことを、忘れてはなりません。
木曽