住宅営業ノウハウVol.5
営業活動を効率的に進めるために
前回は、営業活動の体系についてお話しました。
覚えていますか?
たいへん重要なので、何度も見直してくださいね。
今回は、その営業活動を効率的に進めるためにはどうすればいいの?
ということを考えていきたいと思います。
体系が分かっていても、効率が悪いとコストがかかります。
いかに効率よく受注していくかは、永遠のテーマですよね。
これからの住宅営業では
「飛び込み」
「ポスティング」
「電話セールス」
といった従来の営業スタイルに加え、
さらに合理的で確実な営業スタイルを構築していく必要があります。
営業活動を効率的に進めるためには、
既存客からの「紹介受注」という優れた方法を積極的に推し進めることが一つの方策です。
まずは既存のお客様を大切にし、満足度を高めていくこと、
その上で、
お客様からの紹介や再受注を増やしていく営業活動に転換していくことが重要です。
賢明なあなたなら、「紹介受注」の効率が良いことは、
経験で分かっているはずです。
しかし、なぜか?・・・なんてことは、普段あまり考えないと思います。
この機会に、一緒に考えてみましょう。
「紹介受注」が営業効率を高める4つのポイントとは・・・。
そもそも、営業効率を高めていくためには、
第一に 短期間で数多くのお客様を発掘する
第二に 確実にお客様の信頼と信望を得る
第三に ライバルよりも早くお客様の要望を加味した商品を提供する
第四に 無理、無駄を省き、営業コストを削減する
といったことが要求されます。
ここで、通常、営業マンがお客様と契約するまでの一連の流れを辿ってみましょう。
1)チラシや広告、媒体を駆使し、見込客の発見に努める
2)発見したお客様と、良い人間関係をつくる
3)お客様に沿った情報を提供する
4)お客様の情報を収集する
5)自社、自分、商品の説明をする
6)意向を打診し、提案をする
7)説得を行う
8)契約する
大抵の営業マンは、このような段階を踏んでいるものと考えられます。
まず、第一の「短期間で数多くのお客様を発掘する」についてはどうでしょうか。
これを「紹介受注」の場合に置き換えてみます。
1)~4)の過程は省略され、
5)「自社、自分、商品の説明」から営業を開始することになります。
同じお客様に対して、他社よりも早い営業展開ができるのです。
次に、第二の「確実にお客様の信頼と信望を得る」についてはどうでしょうか。
新規見込客の開拓はゼロの段階からスタートします。
初期段階のお客様は、営業マンに対して警戒心を抱きます。
そこで営業マンは、
お客様の「信頼関係」をいかに結ぶかを腐心しなければなりません。
ところが「紹介受注」の場合は、
紹介してくれたお客様を通じて「信頼関係」が最初から生まれています。
何故ならば、紹介してくれるお客様に対して
「確実な信頼」のおける仕事をしてきた結果がもたらしたものだからです。
第三の「ライバルよりも早くお客様の要望を加味した商品を提供する」についてはどうでしょうか。
紹介してくれたお客様を通じて、事前にお客様のニーズを聞くことができます。
お客様が「購入された」=「信頼を獲得」しているので、
情報収集は気軽にできます。
紹介者がどのような商品を求めているのか、
何をどうすればご満足いただけるのかを話し合います。
これらの情報をもとに、
お客様の建築時期・予算・動機・要望・こだわり・重視事項・当社と契約する条件を確認し、
それに適合するような提案を行えばよいのです。
このことによって、ライバルより早く、
お客様のニーズにマッチした商品を提供することになります。
第四の「無理、無駄を省き、営業コストを削減する」についてはどうでしょうか。
通常、お客様を得るためには広告を必要とします。
モデルハウスや住宅機器の展示には経費がかかります。
「電話セールス」をするにしても、
「DMを送る」にしても、
「飛び込み」をするにしても、
手間と時間、コストがかかります。
このような営業経費を抑えることができれば、
価格やサービスの面でお客様に還元することも可能になります。
「紹介受注」は、見込客開拓において最も経費がかからず、
お客様にとってもメリットが生まれる営業スタイルなのです。
どうでしょうか?
こうやって、当たり前のことでも整理して考えると、
いかに「紹介受注」に重点をおいた施策を検討しなければならないかを
思い知らされますよね。
今回は、わたしも再確認する良い機会になりました。
ぜひ、あなたの会社でも仕組みとして取り組んでくださいね。
木曽