住宅営業ノウハウVol.18
現場案内でのトーク例 その2
前回はトーク例をもとに基本となる話し方を紹介しました。
営業マンとお客様の面談時には、コミュニケーション能力がその後の契約までのステップで大きなウェートをしめます。
今回も引き続き、いくつかトーク例を紹介していきます。
お客様の意思決定をうながす最良の方法は、営業マンが適切な質問をすることによって、お客様が自ら決めていくことです。
営業マンに無理やり勧められたけど、やっぱりキャンセルします・・・、とならない為にも、お客様との会話に意味を持たせる目的で、このトーク集を参考にしてくださいね。
見学のポイントをあらかじめ説明しておきます。
★「この収納スペースが便利なんですよ」
→“便利”という言葉も好まれます。
見学会の物件のどこが便利なのか、事前に
確認しておきます。
便利さは、具体的に証明できなくてはいけ
ません。
「他社の一般的な収納スペースより
幅5センチメートル大きいので便利」
「扉が両側から開けられるので便利」
「風通しが良い収納なので衣服の管理に便利」
「移動できる収納なので便利」
というように、具体的に説明をします。
★「ガーデニングには興味がおありですか」
→リビングから庭を見ながら、
きっかけづくりのトークです。
「ガーデニングをしたい」
「犬を飼いたい」
「子供を遊ばせたい」
「庭でバーベキューがしたい」
などと次第にふくらむお客様のイメージを、
しっかりとつかんでいきます。
★「こちらの物件は20坪ですが、お客様の敷地は
どのくらいですか」
→敷地、建物の坪数を紹介しながらお客様の
状況を把握していきます。
はっきりと数字を言い出さないお客様も多い
のですが、実物の中にいると、
「うちはもっと広いから」
「もっと狭いから」
などと比較しながら考え始めるものです。
「よろしければ、実測にうかがいましょうか」
と次の訪問の約束につなげます。
★「奥様はよくご存知ですね」
→ご主人にばかり話しかけて、奥様をないがしろ
にしてはいけません。
家づくりはご主人様にとっては「目標」であり
奥様にとっては「夢の実現」です。
奥様にも同量かもしくは多めに語りかけるのが
ポイントです。
また、奥様はいろいろな情報を漏らしてくれ
ます。
ですから、積極的に奥様に話しかけ、会話を
楽しく進めてください。
「よくご存知ですねえ」
という表現は相手を尊敬する意味合いです。
しかし、あまり連呼するとばかにした印象にも
なりますので注意してください。
他に、
「その通りですね」
「どうお考えですか」
と、奥様から次の言葉を引き出すような表現を
多用します。
★「A社は○○ですね」
→他社との比較を話すお客様もいらっしゃい
ます。
大きな買い物ですから、当然他の物件と比較
検討をしているはずです。
お客様の言葉から、他社情報や、他社のここが
良かった、悪かったという表現を聞いたら、
否定をしたり、けなしたりしないで、同調する
にとどめます。
間違った情報であれば「それは、実はこういう
ことです」とやんわりと修正します。
その上で
「私どもでは、○○を重視しております」
「A社との違いはこの点です。」
と自社のアピールをしていきます。
競合他社の情報を常に収集しておくことは
住宅営業としての基本です。
「この前の営業さんはしつこくてねえ」
などと、お客様が他社の営業マンの評価を
下した場合も、
「さようでしたか、私も注意します」
と受け止めます。
あなたにも「しつこくしないでね」と警告を
している可能性もあります。
お客様に必要な情報であれば、「しつこい」と
いう評価にはなりません。
お客様の何気ない一言から、どれだけの意向を
汲み取れるかが、お客様の信頼を勝ち得る
ポイントです。
★「見学に来られたお客様が、とてもすてきな
お家だと感動していらっしゃいました。」
→見学会場として提供してくれたお施主様に
対するお礼の言葉です。
見学会はアフターフォローの場面として
お施主様の満足度を上げる良い機会です。
すでに完成している現場であれば、お礼に
お部屋に飾る花をプレゼントするのも良い
でしょう。
いずれも丁寧にお礼を述べてください。
普段のトークに少しでも役に立てれば幸いです。
機会があれば、使ってみてください。
木曽