住宅営業ノウハウVol.28
イベントでの実例のトークについて
イベント中は、お客様と直接話ができる大事な時間です。
できるかぎりお客様の情報を知る努力をする必要があります。
そこで今回は、イベントなどでお客様と交わすトークについて話してみたいと思います。
イベントの集客を増やす手段として、子供向けのキャラクターショーを併設したり、「先着100名様に○○プレゼント」などのグッズを用意したりします。
受付時にアンケートを配布し、イベントの始まる前、休憩時、終了時に回収します。
営業マンとお客様が直接話をする場面も同様です。
お客様はイベントが終了すれば、すぐに帰ろうとします。
その際、必ずアンケートのご記入をしていただくようお願いします。
一人でも多く、が鉄則です。
このことを考える時に、経費のことを思い浮かべてください。
1回のイベントに200万円の経費がかかったとしましょう。
そのうち、20組のお客様からアンケートが回収できたとしたら・・・
一組あたりの情報収集料としては10万円がかかった計算になります。
営業マンは常にコスト意識を持ち、“一人でも多くのお客様から情報を得る”という姿勢が大切です。
「費用対効果」を忘れてはなりません。
①きっかけづくりのトーク
★「ご家族、皆様でご参加ですか?」
ファミリータイプのイベントは、家族構成を比較的早く把握できます。
「きょうはお父さんとお母さんで来てくれたの?」
とお子様に尋ねてみるのもひとつです。
「うん、パパとママとお姉ちゃんと」
とか、
「おじいちゃんも一緒だよ」
と、何の迷いもなく答えてくれます。
親と離れて遊んでいるようであれば、必ず家族を確認しておきます。
★「小さなお子様がいらっしゃると、お庭があるといいですよねえ。」
お子様をお連れのお客様に向けたトークです。
「そうね」
という反応であれば、もう少し話を進めます。
「お庭で、お子様がペットと遊んでいるなんて、微笑ましいですよね。」
と、庭で遊ばせている風景をお母様に想像させます。
「犬とか飼われていらっしゃるんですか?」
などと現在の状況を確認していきます。
★「ガーデニングはお好きですか?お庭があると休日にも楽しみが増えますねえ。」
ガーデニングのイベント参加者や庭を見学されているお客様に向けたトークです。
反応が良ければ、その路線をトークに盛り込んでいきます。
「私のお客様も、皆さんお庭の手入れを楽しんでいます。
お客様ご自身もよくやられるのですか?」
などと続けていきます。
★「ご両親様もご一緒ですか?二世帯住宅などにはご興味がありますか?」
ご年配の方と一緒に来場された方へのトークです。
家に対する興味や条件を率直に切り出します。
「良い資料がございます。よろしければ後ほどお持ちいたします。」
と続け、イベント会場へ誘導します。
②アンケートご記入時のトーク
★「次回のイベントは○月○日に予定しています。
ご招待状をお送りしましょうか?良いお席がご予約できます。」
小さなことでも、お客様にメリットのある情報を提供します。
中には、ショーだけを見に来た、プレゼントが目的、というお客様もいます。
お客様の反応を待ちましょう。
「ついでに寄ったからいいです」
という返事は、ショーが目的ではなく『住宅を見るのが目的』であることが推察されます。
ただし、現段階では「売り込まれたくない」気持ちの方が勝っているのかもしれません。
「ありがとうございます。またおついでの時にいらしてください。
○○頃は比較的空いております。次回は私にご案内させてください」
といって名刺を渡し、それ以上の売込みに入らないようにしてください。
このようなお客様であれば、次の機会には展示場をきちんと見ていただく可能性が強いでしょう。
★「こちらのモデルハウスをご覧いただけましたか?
お時間があれば、私がご案内いたします。」
イベントやキャラクターショーだけが目的のお客様であれば、すぐに帰るはずです。
モデルハウス見学に興味があるのかないのかを、率直に聞いてみます。
イベントの参加でかなり時間を取られていますので、早く帰りたい気持ちと、時間がないから手際よく回りたい気持ちがあります。
後者は、自社のモデルハウスだけでなく、他社の展示会場も含まれます。
基本情報だけでも聞き取りができるように、最初にアンケートを記入していただきます。
要領よく、テキパキと案内し、質問を受けます。
③資料送付のトーク
★「今回ご参加のお客様にだけに」
★「私どもの新しいシステムをお知らせいたします」
★「お客様のご要望が多く、数に限りがございます」
特別感のあるトークです。
「限定」「お客様だけ」「特別に」「新しい」という表現に、つい乗ってしまうのが顧客心理です。
★「よろしければ○○の資料をお送りします」
「営業マンとはまだ話したくないけれど、その資料はみたい」
というお客様の気持ちを汲んで、YES,NOで応えられるようにしてあげます。
★「簡単なアンケートにお答えいただくと、プレゼントを差し上げています」
子供はキャラクターものを欲しがります。
わざわざ出かけて来たのですから、何か欲しいのがお客様の心理です。
アンケート用紙には工夫が必要です。
住所と名前だけではなく、家族構成、建て替えに対する興味などを手早く記入できる(○×方式、3択)形式にします。
あなたの会社でも、いろいろなイベントを企画していると思います。
得てしてイベント準備に追われて、いざ開催しているとホッと気を緩めたりすることが起こりやすいです。
お客様と直接会話できる機会なので、しっかり人間関係を築きたいものです。
木曽