住宅営業ノウハウVol.22
紹介獲得のためのポイントと具体的な方法
前回は紹介活動の目的についてお話しました。
今回は、これから紹介を獲得するためにどうすればよいかを考えていきたいと思います。
①紹介の意識付けをする
お客様に対しては、商談時から紹介の働きかけを行います。
契約の時点では、多くのお客様が「紹介」という存在を知りません。
そのため、第一にすることは、
「お客様に紹介を意識してもらう」、
「自分は紹介すべき立場、できる立場の人間である」
と思わせることです。
紹介への意識付けは、早期に完了しておきましょう。
②信頼関係を構築する
誰しもよく知らない人に、大切な友人や知人、自分の顧客を紹介しようとはしません。
お客様との面談頻度を上げて、人間関係をより良くしていくことが、紹介獲得を効果的にします。
「紹介」を出す要因には、お客様と営業マンに信頼関係が構築されているかどうかが大きなウエイトを占めています。
それは、お客様が紹介を下さる理由を考えると見えてきます。
お客様が紹介を下さる理由
1)営業マンの力になってあげたい
(恩義を感じている、信頼を寄せている、営業マンのことが好き)
2)自分の建てた家が気に入っているので人にも勧めたい
3)自分の周りに紹介して役に立ちたい
4)力を貸してくれるならば紹介してもよい
5)紹介料が欲しい、自分を大切にして欲しい
③動機付けを図る
紹介を出さなければいけないシチュエーションを創り出すと、一層「紹介」獲得がしやすくなります。
例えば、
紹介依頼時に手土産を持参する、
バースデーカード(プレゼント)を贈る、
謝礼を提示する、
などです。
人間の心理として、一度でも物を受け取ると「何かお返ししなければ」という気持ちが起こるものです。
金額の張るものでなくてかまいませんので、是非実行してみてください。
④イメージを与える
紹介を出しやすくするためには、お客様にイメージを与えます。
営業マンから「こういう方の情報が欲しい」と、具体的にイメージが湧くように働きかけます。
イメージとしては
1)そろそろ建て替え時期の方(築20年以上の方)
2)土地を探している方・お持ちの方
3)最近、展示場に行かれた方
4)世間話で新居のことをよく聞いてこられる方
5)会社の同僚の方で興味のありそうな方
6)二世帯同居を考えている方
7)資産活用をご検討されている方
8)お知り合いで住まいに強い関心がある方
9)最近住まいの雑誌を持っている方
10)増改築をお考えの方
などです。
お客様が「なるほど」とイメージが出来上がるまで、繰り返しお願いします。
また、紹介をお願いしたら「いつまでに」という期間を限定しておきます。
お客様が「紹介」の要望を受けても1週間後には忘れていた・・・というケースがよくあります。
お客様に受けたという緊張感を持っていただくためにも、「次回の訪問までに」と限定して依頼します。
⑤メリットを提示する
「紹介してください」という一方的な“お願い”は、相手に対して何のメリットも感じさせない身勝手な方法です。
紹介者の心理としては
「紹介することで、その人(紹介者)のためになるのだろうか」
「自分に対しての何らかの配慮、メリットはあるのか」
を考えます。
まず、営業マンとして相手に何を与えることができるかどうかをリストアップしてください。
お客様、紹介者、営業マンにとって、互いにメリットがあることが条件です。
相手が既存顧客であれば、住み心地の話から、メンテナンスの話などを通じ、いかにお客様が良い家を建てたかを再認識していただくことです。
不具合な点が生じていれば気軽に相談に乗り、必要であれば業者を紹介します。
相手が企業であれば、売上に協力できるサービスの提供が必要になります。
情報交換をしたり、こちらがお客様を紹介したり、モデルハウスを活用していただくこともあるでしょう。
これらの方法によって、あなたが相手にとって利益をもたらす存在であることをアピールしていきます。
⑥主婦を活用する
「紹介受注」では、主婦の力を無視できません。
男性に比べて自宅にいる時間が長いこと。
ご近所との付き合いの窓口であること。
さらに共稼ぎの場合は交友関係も広く、経済的にも力をつけてきているからです。
リフォームやインテリアに関しては主婦が主導権を持っているという例も珍しくはありません。
女性特有の口コミも期待ができそうです。
女性には女性で応戦します。
女子社員にアフターフォローの一部を担ってもらうのです。
定期的に地域を巡回してもらう、アンケート調査に行ってもらうなど、社内の女性も活用しましょう。
木曽