住宅営業ノウハウVol.43
保有客ランクアップAからSへ
前回はイベントなどで集客した保有客の具体的な管理法について述べましたが、今回はAからSへのランクアップの留意点について説明したいと思います。
Aランクのお客様は、「家を建てたい」という意志をもち、実現のためにはどうすればよいかを考え始めます。
検討が始まると、他社との比較が始まります。
また、お客様の周囲からも家を建てることに対する意見やアドバイスが集まります。
お客様の「家」に関する情報が一気に増えていく時期です。
この段階では、お客様にとって“誰が”“どの会社が”一番メリットがあるかを判断しています。
営業マンとしては契約をあせりがちですが、お客様のニーズを十分に把握していくことが先決です。
週1回の面談を目標に、きちんとしたヒアリングをかけていきます。
お客様が家を建てることを阻んでいる問題点を、ひとつひとつ確実に解決することを優先します。
1)自信を持ってアピールする
Aランクのお客様は、あふれる情報の整理で追われています。
家を建てたい、建て替えをしたいという気持ちは固まってきましたが、何から手をつけていけばいいのか手探りの状態です。
何社もの資料を取り寄せ、たくさんの営業マンの話を聞き、自分にふさわしいのはどれかが見えなくなっています。
この段階では、営業マンとして、自分と自分の会社・商品をよく理解し、他社との差別化が“きちんと説明”できなければなりません。
自信を持ってアピールします。
2)信頼関係を築く
初回訪問時に比べると、お客様との対話時間が長くなってきました。
1回の商談内容を振り返って見てください。
面談の目的・到達点・次回の対策は万全でしょうか。
この段階は、お客様が新築・住み替えを実行するための最善の方法を見つける期間です。
このときにお客様の持っている問題点、疑問点を聞き出し、的確な解答を提示しなくてはなりません。
「楽しい営業マンだったけど、相談にはのってくれなかった」という評価では、Sランクへのランクアップは望めません。
お客様の問題点、疑問点の解消は、営業マンの評価となり、信頼度を高める結果を生みます。
3)お客様にメリットのある情報提供
お客様の問題点、疑問点の解消とは、お客様にメリットのある情報を提供するということです。
毎回の訪問時に、必ず「宿題」を見つけて、スピーディーに解答を出します。
手段としてはメール、FAX、電話、手紙を活用します。
解答は、自社の資料、関連会社(キッチン、照明、インテリアなど)の資料、ネットで調べたこと、専門誌に出ていたこと、法律家に相談したことなど様々な角度から出していきます。
一番早く、一番確実に、お客様の期待に応える形で解答を渡してください。
お客様に渡した情報は、営業マンの手元にも同じモノを保管しておきます。
木曽