住宅営業ノウハウVol.46

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初回面談の心得

前回から、契約に至るひとつの過程として初回面談を取り上げています。


前回の復習ですが・・・

初回面談では、次のフォロー面談につなげるための条件を満たしていなければなりません。

フォロー面談では「仮契約」「有料敷地調査の獲得」を目的とします。

そのためには、初回面談で「仮契約」「有料敷地調査の獲得」のための情報を入手しておく必要があります。

○長くお付き合い頂けるように、お客様に「会社」と「自分」を理解していただく

○建築予定から逆算して“いつまでにどのような手続きをしなければいけないか”を理解していただく

○土地・資金・動機・家族構成などに関する情報を入手する

○家づくりに対する問題点、希望に関する情報を入手する


これらの情報を入手するために以下の点に注力していく必要があります。


■ お客様にリラックスしていただくこと

お客様が自らの“積極的意思”で来場されたとしても、始めての会社や現場、モデルハウスでは当然緊張をしています。

敵地にでも乗り込んできた心境なのでしょうか、警戒や不安な気持ちも抱いています。

このままの状態では、お客様の考えや気持ちを伺うことができません。

初回の面談では、

・お客様の「緊張感」や「警戒心」を解き、リラックスしていただくこと

・安心してお話しできる環境を提供すること

を第一の目的とします。

来場の際も、お客様が見えたからといってすぐに玄関に駆け寄らないことです。

軽く頭を下げ会釈をし、ゆっくりとした態度で迎え入れます。

お客様に「警戒心」や「緊張感」を与えないことが大切です。


■ お客様の話を積極的に聴くこと

初回の面談では、お客様からのお話を伺うことに神経を集中します。

聴き出す情報のうち、特に重要な項目として以下の4つがあります。

 1)時期

 2)予算

 3)動機・要望・こだわり・重視事項

 4)当社と契約する条件

これらの項目については、必ず抑えておきます。


情報をうまく聴き出すためには「聴き上手」にならなければいけません。

「聴き上手」になるためには、予め質問を想定しておくことです。

YES・NOで答えられる質問ではなく、お客様の考えや意向が出るように工夫をしていきます。


例えば、「○○についてはどのようなお考えをもっていらっしゃいますか?」などの問いかけです。


面談では基本的にはお客様が6割話し、営業マンが4割話す程度が良いでしょう。

聴く姿勢としては、お客様の話に「相槌を打つ」「感心する」「納得する」「話の腰を折らない」などが挙げられます。


■ 自社の商品の理解促進(情報の提供)

お客様のニーズをお伺いしたからには、それに応えていかなくてはなりません。

お客様は自身の要望について

「この会社はどんなことをやってくれるのか」

「この営業マンは私たちに何を与えてくれるか」

を知りたいと思っています。

お客様のニーズにどのように応えていくかについて、自社の情報を提供する場面です。


(ア) タイミングよく説明します

 ○お客様がニーズを話されたとき、

 ○ニーズの内容をお互いに理解できたとき、

 ○お客様のニーズを満たすことができるか説明できるとき

この3つの条件が揃ったときに、情報の提供を行います。


この3つの条件を満たす前に説明を始めると、商談全体に悪影響を与える恐れがありますので、注意してください。

悪影響とは以下の3つが考えられます。

 ○お客様が、営業マンの言葉を押し売りと感じ、警戒心や不信感が生まれる

 ○その情報に価値があっても、お客様の心に警戒心があるので、正確に伝わらない

 ○先を急いで説明すると、ふさわしくない商品、的外れのサービスを紹介する恐れがある


(イ) ひとつのニーズにひとつの情報

お客様の話を一つひとつ受け止め、理解した上で情報提供を行います。

いっぺんにあれもこれもと説明しても、お客様に受け止めていただけません。

「それはたいした悩みではありませんよね。」という態度で

「それよりも、わが社では・・・」と得意げに自社の説明をしては、

「この営業マンは私の話を良く聞いてくれていない」とマイナスイメージとなります。


お客様のニーズは、どんなに小さなものでも尊重していることを示します。

たとえ、簡単に解決できることでも、お客様の勘違いでも、まずはきちんと受け止めてください。

営業マンの真摯な態度は、営業マンの説明を聞く耳をお客様に持ってもらうことにつながります。


(ウ) 特徴と利点

特徴とは、商品やサービスに備わっている事実・機能のことです。

例えば、「特許を取っている断熱材」があります。


利点とは、その特徴がお客様にもたらす価値、効果、効用のことです。

例えば、「特許をとっている断熱材」は「お客様の健康と火災防止に役立つ」「費用対効果を考えると、他の建材よりも安い」などです。


この特徴と利点の説明は、どちらが先になってもかまいません。

ここで大切なのは、その特徴と利点がお客様のニーズに関連しているかということです。

私たちの会社にはたくさんの特徴があり、その特徴には複数の利点があります。

良い点は全部紹介したいものですが、お客様のニーズとの関連に絞りながら説明しましょう。

最終的に、お客様の利点になることが多いほど、そのお客様にとって良い商品になるのです。


営業マンは、自社の商品・サービスを様々な角度から検証して、説明するときの表現、事例、比較検討などを十分にしておく必要があります。

 

木曽

 

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