住宅営業ノウハウVol.50
お客様を案内する流れ
今回もお客様を案内する流れと留意点について説明いたします。
まず、モデルハウスや現場見学会は最大の営業ツールです。
カタログでは知り得ることのできない情報、実際の広さや奥行き、使い勝手を、お客様に体感していただきます。
そのためにはお客様に自由に見てもらうことです。
営業マンの仕事は、お客様の近くで反応を見ることです。
お客様を良く見ていると、関心があるところで、
“立ち止まる”
“良く見る”
“連れの方と話し合う”
“触れる”
などの行為が見られます。
「いかがでしょうか」
「ごゆっくりご覧ください」
「どうぞ触ってみてください」
と、タイミングを図って一言お声がけし、必要であればポイントのみ補足説明します。
カタログなどを手渡すのもこのタイミングです。
モデルハウスや完成現場を体感していただき、徐々に警戒心を解いていきます。
モデルハウスなどを一通り見て回ってから着座を進めるのではなく、和室やベッド、リビングなど、要所要所で着座を進めます。
座って話をすること=売りつけられる、という抵抗感を持たれないように、意識付けを図ります。
アンケートにご記入いただく、または営業マンが聞き書きをする場合でも、お客様にはご着席していただきます。
お客様の人数や構成にもよりますが、営業マンは対面する位置の中央に座ります。
すぐにパンフレットやアンケートを手渡さずに、きっかけづくりの話題提供をします。
着座してからは、営業マンの話し方に慣れてもらう、話すことに興味を持ってもらうことが目的です。
あくまでもきっかけ作りの話なので、長くなる話題ではなく、お客様と共通点を持てる話題にしましょう。
ただし、初回の面談が雑談のみで終わらないように、本題に移る前段階であることを踏まえて、最適な話題をえらびます。
特に、お急ぎである様子のお客様に、のんびりとしたあまりにも関係のない話題提供をしては、本来の目的が達成できないだけでなく、お客様の信頼感を失いますので、注意が必要です。
「着座」のタイミングを逸して立ち話のまま面談に入る場合もあるでしょう。
会話が弾んでいるようにも思えますが、いつ帰ろうかと言い出せないだけかもしれません。
“1時間以上も立ち話で疲れた”ということにならないよう、途中で必ず着座を薦めてください。
お客様に席に着いてもらってから、次ぎのステップであるヒアリングについて、次回お話したいと思います。
木曽