ニュースレターノウハウ VOL.54

人を動かし行動に影響を与えるには
ニュースレターを作成させるコツとして“心理学”を学びながら、その手法をニュースレター作成に応用する方法を紹介しています。
心理学は、ニュースレター作成だけでなく、あらゆるところで役に立つ知識ですので、あなたのヒントになれば幸せです。
あなたはどのような職につかれていますか?
部下をお持ちの職であれば、自分の部下が思うように動いてくれない、なかなか自分の言ったとおりに仕事をしてくれないと、悩むことが多いと思います。
自分の思うように人を動かす。
この課題は非常に困難で、根気がいることです。
もしそれができれば、仕事の効率は何倍も上がるかもしれません。
それがお客様であれば、売り上げが何倍も上がることは言うまでもありません。
しかし、そういうあなたも、中学、高校時代を思い出してください。
学校の先生の話で「××しないように注意してください」なんていう話は、全く聞き入れなかったのではないでしょうか。
もちろん私も先生の話を全く聞き入れませんでした。
そもそも人とは、どのような生き物なのでしょう。
人は、ほぼ全員、あなたの話を聞きません。
そして、万一話を聞いてくれたとしても、その話を信じてくれません。
当然、自分の思うように行動なんてとってくれないものなのです。
それでは、どうやれば、人は少しでも行動に移してくれるのでしょう?
そこには、感情的な揺さぶりが必要となります。
人間が「行動」を起こす場合は、何らかの感情反応がともないます。
何らかの強い喜怒哀楽が起きると、人間は行動を起こそう、あるいは、行動を変えようという気持ちになります。
それはなぜでしょう?
いろいろな理由があるでしょうが、一つ例を挙げるとすれば、喜怒哀楽などの強い感情反応を伴うエピソードは記憶に残りやすい、ということが言われています。
心理学実験でいうと、写真と「その写真とは無関係な単語」を組みにして、暗記してもらう試験を行ないます。
そうすると、平凡な写真では単語の再生率が悪く、刺激的な写真、感情を歓喜する写真では単語の再生率が高いという結果が得られました。
でも、そんな実験をしなくてもわかることがあります。
自分の人生を振り返ってみてください。
失恋とか、受験や仕事の失敗とか、近親者やペットの死、あるいは結婚などの体験は、何年たっても記憶に残っていますよね。
自分の人生の中で記憶していることは、全て“喜怒哀楽”に関係していることではないでしょうか。
記憶に残りもしないのに、実践したり、行動したりするということはできませんよね。
その出来事が、脳に深く、そして明確に焼き付けられるほど、行動に大きな影響を与えるのだと思います。
つまり、ニュースレターの中で、人をドキドキさせるような話をすれば、人を動かし行動に影響を与えることができる、ということです。
ただ実際に、人に喜怒哀楽の感情インパクトを与える、ということはなかなか大変なことです。
そこで1つ良いアイデアをお伝えします。
ニュースレターに使う写真ですが、建築物や商品を載せる場合でも、必ず人物を入れたほうが記憶に残ります。
更にいうと、その人物が感情をあらわにした表情だと、いやでも目に飛び込んできます。
書店に行って雑誌などを眺めてみると分かるのですが、女性のアップの顔で微笑んでいる写真が多いはずです。
それは、相手の感情面に働きかける「刺激」として効果的な方法なのです。
良いニュースレター記事とは、長く記憶に留めてもらえる記事です。
と同時に、それは「知識を教える」以上に「感情を刺激し、潜在意識に働きかける」ことができる記事なのです。
木曽